歯周病の原因
歯周病(歯槽膿漏)のもっとも大きな原因は「食べカス」です。噛むという行為が、歯にとっていかに大事です。柔らかいものだと、あまり噛まないで飲みこんでしまいますから、歯と歯の間に食べカスがたまりやすいのです。
そして、その食べカスには栄養分がたっぷり含まれていますから、細菌にとっては恰好の栄養源になるというわけです。
逆に、固いものを噛めば、歯のまわりの汚れをも一緒に取り去るという「自浄作用」を生むことになります。
その他、歯垢や歯石、細菌、金冠やクラウンなどのかぶせ物、噛み合わせなど要因は多々あります。
歯周病の進行
正常な状態
- ピンクで引き締まった歯肉
- 歯肉溝は1mm程度
- 歯周組織に保持されている
歯肉炎
- 歯に歯垢・歯石がつく
- 歯肉が炎症を起こして赤く腫れる
- 歯肉溝が少し深くなる
- ブラッシングで出血する
歯肉炎(軽度)
- 歯肉がさらに腫れ赤紫になる
- 歯周ポケットが深くなる
- 歯槽骨が深くなる
- ブラッシングで出血する
歯周炎(中度)
- 歯肉は大きく膨らみ赤紫
- 歯槽骨が溶け歯が動くようになる
- ブラッシングで膿や血が出る
- 口臭が気になりはじめる
歯周炎(重度)
- 歯肉は大きく膨らみ赤紫
- 歯肉が後退して歯が長く見える
- 歯がグラグラになり、やがて抜ける
- 食事をしただけで膿や血が出る
- 口臭が強くなる
ブラッシングの大切さ
発見さえ早ければ、完全に治るのが歯周病です。歯を削ることも、ましてや1本も抜かずに、歯ブラシ1本で治せることもあります。人によっては、病状がかなり進んでいても、歯磨きを励行することで治る場合さえあります。
歯肉炎の場合で2~3週間、軽い歯周病の場合でも2~3ヶ月歯磨きを励行すれば治りますが、これは歯石を取りのぞくことが前提となります。歯石は歯磨きでは取れないからです。